この記事の結論は
です。
エコとはエコロジー(Ecology)の略、
現代の意味では「環境に良い」ことを指します。
世界のため、未来のため、全ての生物のため
環境に良い生活を意識することは素晴らしいことです。
ですが、私はエコが大嫌いです。
何故か、ご説明します。
この記事を読むことで、
耳当たりの良い言葉に惑わされず、
本当に大事なことが何か判断できるようになります。
エコと聞いて思い浮かぶのは
3R(リデュース、リユース、リサイクル)
をはじめとし、
温室効果ガス排出量の削減
食品ロスの削減、
水や電気を大切に使う、といったことが思い浮かびます。
近年広まったSDGsの考え方も同じです。
どれも素晴らしいことです。
反対する気はありません。
問題はエコへの強迫観念を持ってしまうことです。
エコへの強迫観念(見えない圧力)
地球で生きていく上で、
環境への配慮は当たり前、
それができないないなんてあり得ない。
こんな見えない圧力を無意識のうちに感じてしまうのは不思議ではありません。
こう考えるのは当然です。
しかし、これらをすることでどの程度効果があるのでしょうか。
例えば
エアコンを一日つけない場合、削減できる電力量は
約3.39kWh
です。
ざっくりとした一例ですが
小規模な工場の1ヶ月の電気使用量は約10,000kWh
一日にすると、20日稼働するとして
約500kwh
です。
およそ148倍です。
お米を200g残してしまったとして
食品製造業全体の2020年に発生した食品ロスは121万トン。
365で割って1日あたりにすると
約3,315トン(3,315,000kg=3,315,000,000g)
です。
およそ16,575,000倍です。
家庭でタオルを1枚捨てたとして
2019年の日本国内のタオル生産数量は約11,000トン。
一日あたり
約30トン
です。
比較するまでもない数量のタオルが日々生産されています。
つまり、
個人や家庭のレベルでどうこうできる範疇を超えている、
ということです。
「みんなで取り組めば効果はある」
という考え方ももちろんあります。
仮にあなたと周囲の100世帯で
食品ロスを一日200g減らしましょう、
という目標の下、一丸となって取り組んだとします。
一日で20kgの食品ロスを防げました。
食品業界全体の食品ロスの165,750分の1です。
16,575,000世帯で取り組めば到達します。
東京都の世帯数の2倍以上です。
一旦ここまでにしましょう。
「エコな取り組みは節約にもなる」
という考え方もあります。
そう、これが庶民にとって最も危険です。
何のためのエコなのか
エコに支出の節約を持ち込んだら
それは本来の目的から既に外れています。
地球環境のためのエコのはずなのに
支出を減らすことが目的になっています。
「eco」というワードは
ecology(今回のテーマのエコ)
の他に
economy(経済)
と同じ語源(=財産 oikos)を持ちます。
ここでこの記事の結論に繋がります。
エコ(ecology)はエコ(economy)になる
ということです。
「エコ割」「エコプラン」「エコグッズ」
様々なエコをダシにした商品やサービスが存在します。
エコを意識するのは素晴らしいこと、
人間として当然のこと、
という前提があり、
それを利用して、
エコであることを売り込めば、
購入・契約のハードルは大きく下がります。
経済力の無い庶民がエコを意識して行動することは
自身の幸福度を下げるだけです。
その瞬間は
「エコなことをした」「エコなものを買った」
と自己満足に浸ることはできるかもしれません。
あなたの家にエコバッグはいくつ眠っていますか?
実際はエコにかこつけて売り込まれただけです。
コンビニで見かけるおにぎりなどの見切り品に貼られた
「エコ割」
とシール。
これが最たるものです。
ただ単に店舗かマネージャーが
仕入れをミスっているだけです。
売れると見込んで仕入れた数が出なかったので
廃棄するより遥かにマシな僅かな割引をして、
「これを買うと廃棄が減りエコです!お値打ちですよ!」
と言っているだけです。
割引きがあるとは言え、そもそも高い。
売れれば店舗に利益があります。
これのどこが地球環境に優しいのでしょうか。
まとめ
冒頭の前提の通り、
心がけとして環境に優しい行動をすることは
素晴らしいことです。
大事なのは、
闇雲にエコを意識する必要は無い
ということです。
エコだ、という理由で購買行動をすることは
本来不要なものを交わされたり、
不要な契約を交わされたりしていることだと
気付くことが重要です。
そして、本当に必要なことは
無理してエコだと思われている行動をすることで
あなたの幸福度を下げないことです。
エコを食い物にしている人のためでなく、
あなた自身やあなたの大切な家族のために
上手にエコと付き合いましょう。
食べ物を残すなんてエコじゃない・・・
まだ使える物を捨てるなんてもったいない・・・